機 械 ・ 器 具 編

T. 一般的な注意について

1. はじめに

この機械・器具編は、機械、器具を使用して実験・実習を行う場合の安全指針について記したものである。

一般に、実験・実習における災害の原因は、不安全な物の状態と不安全な人の行動にあり、これらが重なり合った時に重大な災害が発生する。不安全な状態とは、事故を起こしそうな物・環境の状態、事故の要因を作り出しているような状態を言い、以下の@〜Dのようなことがあげられる。不安全な人の行動とは、災害の要因となった人の行動を言い、これには以下のE〜Iのようなことがあげられる。

@作業方法の欠陥

A物の置き方または作業場所の欠陥

B防護措置の欠陥

C作業手順の誤り

D物自体の欠陥

E安全装置の不履行

F危険な場所への接近

G誤った動作

H機械装置等の指定外の使用

I運転の失敗

このような不安全な状態と不安全な行動は、安全対策を講ずることによってなくすことができる。したがって、不安全な状態をなくすために実験室や作業場などの環境整理を行うとともに、不安全な行動を防ぐために十分な安全教育を実施するなど、安全管理上の指導監督が必要になる。さらに、安全指導を受けて機械や器具等の操作・使用方法を学び、@安全な正しい方法を知らないため、A安全な正しい行為をやれないため、B安全な正しい方法を知っていながらやらないため、に起こる不安全な行動をなくすとともに、自から不安全な状態を作り出すことのないように努めることが必要である。


2. 作業心得

 (1)与えられた機械、器具等の性能をよく理解して早く操作方法を習熟するとともに、
 これらの 機械、器具を大切に使用すること。

 (2)操作または使用上の不明な点や不審に思われる点がある場合、指導担当者や熟練者
  に聞き、独断や早合点で行動しないこと。

(3)慣れによる気の緩みは事故のもとになるので、常に初心に帰って仕事をすること。


3. 服 装

(1)服装は仕事がしやすく災害から身を守ることを第一に考えること。

(2)履物のかかとの金具や鋲は、滑り易くしかも床面を損傷するので打たないこと。

 (3)履物は一般的に滑らないものを選び、ひものほどけた靴やズックのかかとの踏み
 履きは、つまずく危険があるので注意すること。

 (4)機械からの墜落および落下物の恐れのある作業や樹下作業などでは、頭部保護の
 ためヘルメットなどの適正な保護具を用いること。

 (5)回転する機械類を使用する場合には、衣服の一部、手拭、頭髪などが巻き込まれ
 ないように、適正な帽子および作業衣などを用いること。

 (6)機械などの落下、物の飛散、踏付け、踏抜きなどの恐れのある場合には、これら
 の事故を防止するために安全靴などの適正な履物を着用すること。


4. 作業内容、作業方法の確認

作業の内容、方法および手順を確認し、特に複数の者が共同で作業を行う場合には、役割分担の確認、意思の不統一による災害の防止に努めること。


(1)作業開始前に作業内容や手順の確認をする。必要に応じてミーティングや危険
 予知活動を取り入れる。


(2)作業で用いる合図を統一するとともに、合図者を決めておく。


5. 作業姿勢

(1)腰を落ち着けて背筋を伸ばすなど、作業に合った安定した姿勢で仕事をすること。

 (2)腰を落ち着けて背筋を伸ばすなど、作業に合った安定した姿勢で仕事をすること。
 身体や目の疲労を防ぐために、椅子には深く腰を掛け自然な姿勢で仕事ができるよう
 に、椅子の高さの調節等を心掛けること。

 (3)腰を落ち着けて背筋を伸ばすなど、作業に合った安定した姿勢で仕事をすること。
 長時間同じ姿勢で仕事を続けると疲労するので、筋肉の収縮と弛緩が交互に行われる
 ような軽い運動を行うとよい。

6. 整理整頓

 (1)災害の主因の一つである不安全な物の状態を取り除くことが安全確保の基本であり、
 それには常に室内、実験台上、通路などの整理・整頓・清掃等を行い、安全衛生面から
 も清潔を保つ必要がある。

 (2)実験・実習室、作業室等では、全ての物は必ず所定の場所に置き、とくに通路に対
 しては通路面を揃えるとともに、窓の採光の妨げにならないように物の置き方にも配慮
 すること。また、高い棚などは転倒防止措置をおこない、棚から物がはみ出さないよう
 にすること。

 (3)実験台、作業台の上は、広く使えるように常に整理し、引出しの中も整理整頓する
 こと。離席するときは椅子をテーブルの下に戻して置くこと。

 (4)通路および通路出入口には、物を置かないこと。また、通路付近には破損しやすい
 物や危険物を置かないこと。

(5)電気を使う機器はアースを取り、終了時には電源コードを必ず抜くようにすること。

       

                             

                            

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